心理学用語

ゴーレム効果とは、周囲からの期待や関心が低いために、その人物のパフォーマンスが低下してしまうという心理効果です。これは、1969年にアメリカの教育心理学者であるロバート・ローゼンタールによって提唱されました。

ローゼンタールらは、ある学校の一年生を対象に実験を行いました。彼らは、先生たちに対して、ある特定の生徒たちを「将来、学業成績が優秀になる」と伝えました。しかし、実際には、これらの生徒たちは、他の生徒たちと学力に差はありません。

実験の結果、ローゼンタールらが先生たちに「将来、学業成績が優秀になる」と伝えられた生徒たちは、実際に他の生徒たちよりも学業成績が優秀になったという結果が出ました。これは、先生たちの期待が、生徒たちのパフォーマンスに影響を与えたと考えられます。

ゴーレム効果は、教育現場だけでなく、職場やスポーツなど、さまざまな場面で起こり得ます。たとえば、上司が部下に対して期待が低い場合、部下はやる気を失い、パフォーマンスが低下することがあります。また、チームメイトが自分に対して期待が低い場合、自分も期待に応えようとしなくなり、パフォーマンスが低下することがあります。

ゴーレム効果を防ぐためには、周囲からの期待や関心を高めることが重要です。上司は部下に対して、期待を明確に伝え、部下の成長を支援する必要があります。チームメイトは、お互いに期待し合い、励まし合うことで、チーム全体のパフォーマンスを向上させることができます。

ゴーレム効果は、私たちのパフォーマンスに大きな影響を与える可能性があります。周囲からの期待や関心を高めることで、ゴーレム効果を防ぎ、パフォーマンスを向上させることができます。

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