心理学用語

アンダーマイニング効果(undermining effect)とは、内発的動機づけに基づく行動に対して外発的動機づけを与えると、内発的動機づけが低下してしまう現象です。内発的動機づけとは、自発的・自主的に、やりがいや達成感などを得るために行動することです。一方、外発的動機づけとは、報酬や罰を与えられるなどの外部からの要因によって行動することです。

例えば、子どもが絵を描くことが好きだとします。この場合、子どもは絵を描くこと自体にやりがいを感じているので、内発的動機づけによって絵を描いています。しかし、もし親が子どもに「絵を描いたら100円あげる」と言ったとすると、子どもは絵を描く目的が「100円をもらうこと」に変わってしまします。そうなると、子どもは絵を描くことにやりがいを感じなくなるため、内発的動機づけが低下してしまいます。

アンダーマイニング効果は、教育や仕事など様々な場面で起こり得る現象です。例えば、学校の授業で、先生が子どもに「宿題をしたらテストで良い点がもらえるよ」と言ったとすると、子どもは宿題をする目的が「良い点を取りたいこと」に変わってしまします。そうなると、子どもは宿題をするのに苦労するようになります。

アンダーマイニング効果を防ぐためには、内発的動機づけを高めることが大切です。内発的動機づけを高めるためには、子どもや部下が自分の力で何かを成し遂げ、その達成感を得られる機会を与えることが重要です。また、子どもや部下が自分の能力や価値を認められていると感じられる環境を整えることも重要です。

アンダーマイニング効果は、人間の行動を理解する上で重要な概念です。アンダーマイニング効果を理解することで、子どもや部下のモチベーションを高め、より良いパフォーマンスを引き出すことができます。

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