心理学用語

ピグマリオン効果とは、他者からの期待によって、その期待に沿った行動や結果が出る現象です。

1966年、アメリカの心理学者ロバート・ローゼンタール氏は、サンフランシスコ市内の小学校のクラスを対象に実験を行いました。ローゼンタール氏は、教師に生徒のテスト結果を無作為に選んで「将来が有望」と評価し、その名簿を教師に渡しました。

その結果、教師は「将来が有望」と評価された生徒に、より多くの注意や関心を向け、より多くの質問をしました。また、教師は「将来が有望」と評価された生徒の成績をより高く評価しました。

実験の結果、「将来が有望」と評価された生徒の成績は、他の生徒よりも有意に高くなりました。このことから、ローゼンタール氏は、教師の期待が生徒の成績に影響を与えることを明らかにしました。

ピグマリオン効果は、教育現場だけでなく、ビジネスやスポーツなど、さまざまな場面で観察されています。例えば、上司が部下に対して高い期待を持っていると、部下のモチベーションが高まり、仕事のパフォーマンスが向上することがあります。また、コーチが選手に対して高い期待を持っていると、選手のやる気が高まり、試合で良い成績を収めることがあります。

ピグマリオン効果は、期待する側も期待される側も、ポジティブな影響を与える効果です。私たちは、相手に期待することで、その人の可能性を引き出すことができます。

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